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■ backpack art  - by FLOT
■ christmas tale  - by mya-a.





ブリタニアの森のどこかに、いっぴきのくまっこがくらしていました。
ある日のこと、「ゆうびんでーす」とゆうびんやさんがお手紙をもってきてくれました。くまっこは「ありがとう」とうけとって、さっそく、お手紙を読んでみました。

「クリスマスはやさぐれサンタくんのとこにあそびにいこう
                              さるっこ」


お友達のさるっこからクリスマスのおさそいです!
くまっこは「わぁい」とよろこんでから、なやみはじめました。
「プレゼントどうしようかなー・・・さるっこの好きなもの・・・」
なやみながら、くまっこは大好きな蜂蜜をなめはじめました。
「さるっこって蜂蜜きらいだしなー。ベタベタするからやだっていうし・・・でもこんなにおいしいのになー、そうだ!」





くまっこはとてもいいことを思い出しました。
あわてて本棚から本を探して、とりだしてページを開きます。
「お菓子をつくろう!」
その本にはにんげんの世界の「お菓子」について書いてありました。くまっこの大好きな蜂蜜をつかった「お菓子」のページもあります。
「お菓子」はあまくてとてもおいしいらしいので、きっとさるっこもよろこぶでしょう。
「えっと・・・はちみつ・・・と・・・こむぎ?」
本をいっしょうけんめい読むと、こむぎは畑にあると書いてありました!
「畑ってどこにあるんだろう・・・」
くまっこはいろんな本をみたりさがしたりして・・・どうにか地図を見つけたのです。


次の日の朝早く。
くまっこは、おしたくをして、はりきって畑にでかけました。
とても遠くてつかれましたが、どうにかたどりつけました。
でも、畑にはいろんな作物があって、どれがこむぎかわかりません。
くまっこが泣きそうになっていると、
「くまさん、くまさん、どうしたの?」と声がします。
だれもいないので、くまっこがキョロキョロしていると、
「くまさん、ここだよ」とまた声がします。
そこでようやく、くまっこはカカシに気づきました。
カカシがおはなししていたのです!
くまっこは、どきどきしながら、カカシにはなしかけました。
「こんにちわ。くまっこです。こむぎがほしいんだけど、こむぎがわからないの・・・」


カカシはわらいながら、「おやおや。なににつかうんだい?」と聞きました。くまっこは、さるっこのことやお菓子のことをはなしました。
カカシは感心したように、「ほーお。ものしりなくまさんだね。でもしってるかい?こむぎは、たねをうえて、そだてないと、おおきくならないんだ。ここのこむぎは、ぼくがそだてているんだよ。おおきくなるには、時間がかかるし、ほしいひとはたくさんいるんだ。ひつようなぶんだけなら、あげよう」。
そういって、カカシはこむぎのたばを作って、くまっこにくれました。
「カカシさんありがとう!」
くまっこはおおよろこびです。
「でもくまさん・・・つくるのにひつような道具はあるのかい?」
「どぉぐ?」
カカシの言葉にくまっこは、目をぱちくりさせました。
「ここからむこうにしばらく歩くと小さな石の家があるんだ。そこにお菓子づくりが上手なおねえさんが住んでいるから、いってごらん。ただし、ぜったいにおねえさんといわなきゃだめだよ。あと、ぼくにおつかいをたのまれたって・・・これをわたしてくれるかな?」
カカシはカボチャをひとつとって、くまっこにわたしました。
くまっこは、たくさんおれいをいって、カボチャと小麦を大切にかかえて、カカシの教えてくれた方向に歩きだしました。
「おねえさんってどんなひとだろう・・・でもカカシさんが教えてくれたんだもん。きっとやさしいひとにちがいない!」
くまっこがワクワクしながら歩いていくと、いいにおいのする小さな石の家を見つけました。くまっこはよろこんでかけよって、お花がたくさんおいてあるげんかんのドアをトントンとノックしました。
でも、シーンとして、だれもでてきてくれません。
もういちど、トントンとノックしました。
やっぱりだれもでてきません。
「おでかけしてるのかな?」
くまっこはこまって、げんかんのドアの前にすわりこみました。
でも、どこからか、あまいかおりがしてきます。くまっこのおなかが、ク〜っとなりました。
「・・・おなかへったなぁ」


くまっこはあまいかおりにつられて、お庭のほうにいってみました。まどがあいていて、そこからかおりはでてくるようです。
花壇のすみから、せのびして中をのぞいてみようとしたそのとき、「こらぁぁぁぁぁまたきたかぁぁぁぁぁぁ!」とおばあさんが顔をだしました。
くまっこはびっくりして、しりもちをついてしまいました。
「こんの、ぬすっとめぇ!いっつもつまみぐいしにきよって!今日という今日はせいばいしてくれるわ!」おばあさんは、ほうちょうや、ナイフや、フライパンや、いろんなものをなげてきました。
くまっこはびっくりしながら、あわててにげだそうとしました!
「またんかぁぁぁぁぁ!・・・Vas Flamっ!」
おばあさんから火の玉がとんできて、くまっこにぶつかりました!
「うわぁんん、あっついーーーーー」
くまっこは、あわててしっぽについた火の玉を地面にこすりつけて消しましたが、いたくてうごけません。
おばあさんはニヤリとわらって、ほうちょうを片手にもって、まどからでてきました。
「フン。たあいのない。今夜はくまなべにするかのー。くまの右手は珍味だというし、ばんしゃくが楽しみじゃわい。ふぇふぇふぇ」
「あわ、あわわわわわわわ」くまっこは、腰がぬけてうごけません!
「ん?」ちかづいてきたおばあさんは、くまっこがだいじにもっていた、こむぎとカボチャに気づきました。
「こんの、くされくまがぁ!はたけまであらしおったかっぁぁぁぁ!!」
おばあさんはまるでオニのように顔がまっ赤です!
「カカシのヤツはなにしくさっとったかぁぁぁぁ!!!!!」
おばあさんは、畑のほうにギラリと目をむけました。
このままではカカシもナベの材料になってしまいます!
「・・・ぁぁ・・・ぁ・・・ぁ」
くまっこは勇気をだして話そうとしたけど、声になりません。
「なんじゃぁぁぁ、こんのくされくまぁぁっぁぁ!」
おばあさんは、ものすごい怖い顔をしています!


でもくまっこは、がんばりました!
「・・・・・カカカカカカカカカカカシさんが・・・」
「カカシ?カカシがどしたぁぁぁぁぁっ」
「・・・・ぉぉぉぉねぇしゃんにぃ・・・」
「なに?」
「・・・えぐえぐ・・・おねぇさんに、って・・・うわああああん」
くまっこは、ついに泣いてしまいました。
「おやおや、悪かったねぇ。ほらほら、痛いのとんでけ、するからねぇ」
「・・・えぐ・・・?」
おばあさんは別人のようににっこりと笑っています。
「In Vas Mani」
くまっこの体をキラキラとした光がふって消えると、痛みが消えています!
しっぽのコゲがなおってます!
「カカシのおつかいだったんだね。アンタがさっさと言わないから!さ。お礼になんかごちそうしてやろうかね。いつまでも座ってないで、こっちに来なさい」
おばあさんはこむぎやカボチャをくまっこの手からとり、家へはいってきました。くまっこは目をパチクリさせながら、あわててついていきます。
「ほら、座る前に手を洗って!そこに座って、ちょっと待ってな」
くまっこはいわれたとおり手を洗って、イスに座りました。
テーブルにはおいしそうなふわふわとしたいいにおいのするものがいろいろと置いてあります。
おばあさん、いやおねえさんが、あったかいミルクをいれたマグカップをくまっこの前におきました。
「お菓子はどれにするかい?」とおねえさんが聞きました。
「えっとえっと、はじめてだから、おねえさんがえらんでください」
おねえさんはニコニコしながら、「これがマフィン、こっちがクッキー、これはアップルパイ・・・」とお菓子の名前をいいながら、くまっこの前のお皿にたくさんいれてくれました。
それから、おねえさんといっしょに、ミルクを飲みながら、くまっこは、たくさんのお菓子をいっぱいたべました。


たべながら、さるっことカカシのお話をおねえさんにすると、おねえさんはニコニコと聞いてくれて、「じゃあ、食べ終わったら、いっしょにつくるかね?」といってくれました。
くまっこは、もちろんおおよろこびです。そして、だいじにだいじにもってきた、蜂蜜をとりだして、おねえさんにわたしました。
「おやまぁ。これはいい蜂蜜だねぇ」
「いつもなかよしのハチさんにわけてもらってるの!」
「ほうほう。あまったらすこしくれるかい?」
くまっこは、あたまをたてに、ブンブンとふりました。
「いいこだねぇー。ではまず、こむぎをこなひき機でこなにするかの」
大きな機械の、上の口におねえさんがこむぎをいれました。
「それから、ここのレバーを回すんだよ」
くまっこは、力をいれて、いっしょうけんめいまわしました。すると、白いこながパラパラとでてきます!
「わぁー」
たのしくなってきて、くまっこは、いっぱいいっぱいまわして、たくさんのこむぎこができました。
「よくがんばったねぇ」とおねえさんがほめてくれました。
おねえさんはこむぎをふくろにまとめ、カップではかって、ふるいにかけて、こなをふんわりさせました。
「さ。いっしょに生地をねるよ」
くまっこは、おねえさんといっしょに蜂蜜やお水をつかって、生地をねりねりしました。
「さて。これを焼くと、できあがりじゃ」
おねえさんはオーブンに生地をいれて、火をつけました。
「どんなのができるの?」
「それはできてからのおたのしみじゃ」
それからやきあがるまで、くまっことおねえさんは、お菓子をたべながら、たのしくおしゃべりをしました。
「ん。そろそろいいかの」
おねえさんがオーブンを開けると・・・とてもいいかおりです!
そしてできたのは、白くてまるくてふわふわした、とてもおいしそうなお菓子です!


「わぁ〜。なんていうお菓子なの?」
「ケーキというんじゃよ。クリスマスにはケーキときまっているもんじゃ」
そしておねえさんは、きれいな箱にケーキをいれて、果物やきれいなかざりをいれて、かざってくれました。
とてもとてもすてきで、くまっこは、うっとりしてしまいました。
「よし、これでいいじゃろ・・・」
おねえさんはケーキの箱のほかにも、たくさんお菓子をいれた袋もくれました。
「また、あそびにおいで」
「おねえさん、ありがとー!」
くまっこは、たくさんおれいをいって、たくさん手をふって、おねえさんとお別れしました。
「そうだ、帰りにかかしくんにも、お菓子をわけてあげよう・・・クリスマスには、おねえさんのところにも、蜂蜜をもってきてあげようっと!いそがしいけど、がんばらなきゃ!」

クリスマスはもうすぐです。




くまっこのおともだち、さるっこのお話・・・
prologue/さるっこ編もよろしければどうぞ。


■あとがき。。。 mya-a.

merry' yasagureをはじめたきっかけのひとつは、バックパックアートを、たくさんの人に見て欲しかったからでした。でも、毎年クリスマスシーズンに続けているため、「どんなバックパックアートが見たい?」と聞かれて、あらためて考えると困ってしまって、そこで思いついたのが、話を書くことでした。
話にそって、熊がいろいろしていたら、かわいいなぁと思ったのです。
それに、動きのあるバックパックアートっていうのも、FLOTさんでなきゃ、作れないと思うし!!
想像どおり、いえ、もう話を書いていたときのイメージを突破するかわいさで、幸せでした。
ついにバックパックアートは物語を語るようになったのです・・・!
本当に素敵なバックパックアートをつくっていただいて、FLOTさんにあらためて感謝感謝です。
ほんとうにありがとうございました。

最後にネタばらしというか、実は今回、「くまっこ編」と「さるっこ編」の2話構成でやろう、という企画だったのです。裏返りを利用するとか1Fと2Fでわけるとかいろいろ考えていたのですが・・・でも、2話だと動線が難しいとかロックダウン数が難しいという問題もあって、初企画だし、1話に集中して作りましょう、ということで、「くまっこ編」で作ったのでした。でもま、せっかく書いたので「さるっこ編」は本だけロックダウンしておきました。
さらに実は「さるっこ編」は、干支にちなんで、酉⇒申で、ニワトリとさるっこの話だったのですが、誰にも気づかれることもなく・・・。
あと、反省点としては、話を読みつつバックパックアートを見ると、動きがある素敵さがわかるのですが、私のヘタレ話を読まないでバックだけを開けると、どれも熊熊熊くまっこづくし!になってしまい、バリエーションを楽しめなかったかなぁと・・・。いろいろ考えつつ、また次回も準備進行中ですっ!

冬にはまたお会いしましょう♪